ナンピンとは?失敗しない「ナンピン買い」のタイミングをご紹介!

ナンピンとは?失敗しない「ナンピン買い」のタイミングをご紹介!

ナンピンとは、平均取得単価を下げて損失の緩和と利益の増大を狙う売買手法です。

株価下落時に買い増しすることで、
株価が上昇すれば、通常よりも早い損失回復と利益増大を見込めますが、
反対に下落してしまえば、取り返しのつかない大損を被る可能性も・・

では、ハイリスク・ハイリターンな性質を持つナンピンはいつ、どんな場面で行ったら良いのでしょうか?
ナンピン買いの適切なタイミングを理解するためにまず、ナンピンの意味とは?といった基本知識からメリット・デメリットまでを見ていきましょう。

ナンピンの意味とは?株価下落時に買い増しする売買手法!

保有する銘柄の株価が下落した時「損切りをしたくない」と感じる方も多いのではないでしょうか?株取引で含み損が出た際、損切り以外の対処法として「ナンピン」があります。
ここでは、ナンピンとは一体どのような売買手法なのか?ナンピン買いとナンピン売りの仕組みや計算方法をわかりやすくご紹介します。

ナンピン買い・ナンピン売りの意味とは?

ナンピンとは保有する銘柄の株価が下落した時に、その銘柄を買い増しして、平均取得単価を下げるという意味です。
一般的に「ナンピン」というと、先ほど説明したナンピン買いを指すことがほとんどですが、信用取引で空売り行った後、株価上昇の際に売り増しするナンピン売りも含まれます。

今後の株価上昇が見込める場合にナンピンを行えば、平均取得単価を下げることができ、損失の緩和と利益の増大を狙えます。また、ナンピンの語源は、損失を平均化するという意味を持つ「”難”を”平”にならす」から来ていて、「難平」と表記されることもあります。

ナンピンは、株価が上昇すれば大きな利益に繋がりますが、下落すれば含み損が拡大してしまう可能性も高い売買手法です。ハイリスク・ハイリターンな特徴を持つ「ナンピン」で失敗しないためには、「平均取得単価」とその「計算方法」を理解しておく必要があります。
次は、具体例を交えたナンピンの計算方法を実際に見ていきましょう!

ナンピンの計算方法を知れば平均取得単価が分かる

ナンピンの計算方法は、平均取得単価を求めるだけのとてもシンプルなものです。
平均取得単価とは、売却するまでに購入した株式の1株あたりの金額を意味し、平均取得単価が安ければ安いほど、上昇した時の利益は増大します。ナンピンは、保有している銘柄の株価が下落した際、買い増しすることによって、この平均取得単価を下げる役割があります。

例えば、株価600円の株を100株購入した場合、以下の様な計算式になります。

※例のため、売買手数料は含めずに計算しています

株価 購入株数 売買代金
600円 100株 60,000円

その後、株価が300円まで下落した場合に、新たに100株をナンピン(買い増し)します。

株価 購入株数 売買代金
300円 100株 30,000円

すると、合計200株を持っていることになり、平均取得単価を450円にできます。もし、ナンピンせずに1回で200株買っていた場合と比較すると、安く株を手に入れられていることが分かります。

ナンピンを行って購入 ナンピンを行わずに購入
1回目の購入 600円×100株 600円×100株
2回目の購入 300円×100株
売買代金合計 90,000円 60,000円
平均取得単価
(1株あたりの金額)
90,000円÷200株=450円 60,000円÷100株=600円

また、株価が450円になれば損益が相殺されることになり、この利益と損失の分かれ目となる価格を「損益分岐点」と呼びます。しかし、ナンピンを行うということは、2回目の購入で安く株を買い付けられていても、株価が上昇しなければトータルで含み損のままですよね?もし株価が上昇しなければ、含み損は更に拡大していきます。

このようにナンピンは、株を安く買うことはできますが、同時に大きな損失を被る可能性も持ち合わせています。そのため、次にご紹介するメリット・デメリットを把握せずにナンピンを行うことはリスクの高い行為になると言えます。

ナンピンのメリット・デメリットは表裏一体

ナンピンは、損失の緩和と利益の増大を狙えるというメリットを持つ反面、そのまま株価が下落すると損失が更に拡大してしまうというデメリットも持っています。
メリット・デメリットの両方を把握しておけば、もしもの事態を想定してナンピンを行うことができ、適切なリスク管理を意識した株取引に繋がると言えるでしょう。

ナンピンのメリットは「損失緩和」と「利益増大」

ナンピンのメリットは、「損失緩和」と「利益増大」できることです。
保有している銘柄の株価が下落し、含み損を抱えたときにナンピンを行うことで、損益分岐点が下がり、早く含み損を解消できます。更に、追加で買った株式が値上がりすれば、ナンピンせずに株価上昇を迎えた時よりも大きな利益を得ることができます。

ナンピンを行った時と行わなかった時で一体どのぐらいの差が出るのでしょうか?ナンピンの計算方法を知れば平均取得単価が分かるでご紹介した例をもとにその後の株価が700円まで上昇したときの利益を見てみましょう。

ナンピンを行って購入 ナンピンを行わずに購入
1回目の購入 600円×100株 600円×100株
2回目の購入 300円×100株
売買代金合計 90,000円 60,000円
平均取得単価
(損益分岐点)
90,000円÷200株=450円 60,000円÷100株=600円
株価が700円まで上昇した時の利益 (700-450)円×200株
=50,000円
(700-600)円×100株
=10,000円

損益分岐点と株価が上昇した場合の利益を見るとわかるように、ナンピンを行ったかどうかでこんなにも大きな差が見られます。

一見、株価が下がってもナンピンすれば良いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、実はナンピンがメリットを発揮できるのは、株価が上昇した場合に限定されます。メリットにつられて、大きな損失を抱えてしまわないように、ナンピンのデメリットもしっかりと抑えておく必要があります。

ナンピンのデメリットは「損失が拡大する可能性」

ナンピンのデメリットは、「損失が拡大する可能性」があることです。
もしも、ナンピンした後に株価が上昇せずに下落してしまった場合、大きな損失を被ることになります。いつかは上がるだろうと、株価が下落する度に何度もナンピンを繰り返していては、永遠に損失を出し続けてしまいます。

上昇した時の利益を確認した時と同じように、株価が100円まで下落した場合の損失もどれぐらいの差があるか確認してみましょう。

ナンピンを行って購入 ナンピンを行わずに購入
1回目の購入 600円×100株 600円×100株
2回目の購入 300円×100株
売買代金合計 90,000円 60,000円
平均取得単価
(損益分岐点)
90,000円÷200株=450円 60,000円÷100株=600円
株価が100円まで下落した時の利益 (100-450)円×200株
=-70,000円
(100-600)円×100株
=-50,000円

このようにナンピンを行っても、株価が上昇しなければ、損失は拡大していくだけです。保有している数量が多ければ多いほど、損失も膨らんでいくことになります。

株価が下がるたびに、根拠もなくナンピンを行っていては運で成功することはあっても長く利益を出し続けることはできません。では、一体いつどのような場面でナンピンを行えば良いのでしょうか?
次は、ナンピン買いにおいて重要なタイミングについてご紹介します。

ナンピン買いはタイミングが重要!

ナンピン買いが難しいと言われる理由の1つにタイミングの難しさがあります。しかし、自身の投資目的やナンピンすべき相場状況が明確であれば、必要ないリスクを負わずに株取引に活かすことができます。
それでは、ナンピン買いしても良いタイミングには、一体どのような局面があるのか?詳しく見ていきましょう。

ナンピン買いしても良いタイミングは2種類!

中長期投資を考えている場合

始めから中長期投資を考えている場合は、ナンピン買いを行っても良いタイミングと言えます。資金に余裕を持って、月単位や週単位で少しずつ買い増していく投資スタイルであれば、多少の下落にも狼狽することなく取引できます。

含み損になってしまい、仕方なくナンピンするわけではないため、上手く平均取得単価を下げて利益を生み出すことに繋がります。
とはいえ、損失に耐えるための証拠金に余裕が無い状況や、あまりにも株価が下落し過ぎている場合には、無理にナンピンを行うよりも早めに損切りを行った方が無駄な時間と損失を抑えることができます。

中長期投資でナンピンを行うためには、余裕のある資金やリスク管理を見越した注文数量を設定する必要があるため、経験や知識の浅い株初心者は、ナンピンを行うべきではないと言えるでしょう。

一時的な株価下落の場合

もう1つのナンピンしても良いタイミングは、自然災害や業績の下方修正といった短期的な悪材料による、一時的な株価下落の場合です。

東京エレクトロンの株価チャート画像

上記画像は、東京エレクトロン(8035)の週足株価チャートです。2015年5月1日に大きく株価が下落していますが、わずか1か月足らずで下落前の株価水準に戻っています。この下落は、提携先企業との業務提携解消という不安材料によって起きた一時的な下落でした。

このように、一時的な材料で下落した場合はナンピンをしても良いタイミングと言えるでしょう。しかし、前述したようにリスク管理を怠らずに、ある程度経験と知識が溜まるまでは、ナンピンは行わないようにしましょう。

ナンピンは成功すれば大きな利益を得られますが、失敗すると取り返しのつかない損失に繋がることもあります。当たり前ですが、ナンピンのメリットは、株価が上昇することで始めて発揮されるため、わからないことの多い株初心者のうちは自らリスクを取りに行く必要はありません

リスクを抑えた取引を実現して、株式投資を長く続けるためには、ナンピンを考える前に、次にご紹介する「損切り」を頭にいれておくべきです。

株初心者はナンピンよりも損切りが重要

前述したように、リスクの高いナンピンをわざわざ使う必要はなく、株初心者はナンピンよりも損切りは重要です。
なぜならば、ナンピンして含み損の出ている株式を長期間抱えてしまうよりも、損失が大きく膨らむ前に損切りを行い、次の投資先を見つけたほうが投資効率が良いからです。

株式投資の基本には、損失を小さく抑えて、利益を大きくする「損小利大」という考え方があります。損失をなるべく小さく抑えるためにも、ナンピンよりも損切りが必要不可欠であると言えます。

そのため、ナンピン買いしても良いと言われるタイミングであっても、根拠がなければ塩漬けになる前に損切りを優先したほうが長い間株式投資を続けられます。

まとめ

ここまで、ナンピンとは?といった基本的な部分から、メリット・デメリットやナンピン買いのタイミングをご紹介してきました。

繰り返しになりますが、ナンピンは一時的な下落にのみ有効な売買手法です。また、一時的な下落かどうかを見極めるのは、上級者でも難しいため、ナンピンを考えるよりも先に、損切りを考えましょう。

損切りができないと、ナンピンをした時にも引き際がわからず、投資資金を一気に失ってしまったなんてことにも成り兼ねません。株式投資で資産を積み上げていくためには、素早い損切りを行って、まずはリスクを回避することが重要です。

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