インフルエンザ関連銘柄の本命は?マスクやワクチンの需要拡大に注目!

冬に多く発生する病の1つで、全国的な流行を知らせるニュースが飛び交う「インフルエンザ」。今年もインフルエンザに関連する銘柄への注目が集まる季節が近づいてきました。
インフルエンザは、毎年のように全国で流行することから、抗ウイルス剤やインフルエンザ検査薬、マスクなどを取り扱う企業の株価上昇へ繋がる傾向があり、本格的な流行シーズンを控えた今がインフルエンザに関連した銘柄を物色するベストなタイミングです。
このページでは、関連銘柄に注目が集まり始めるインフルエンザの流行時期や株価上昇の理由といった概要から、実際に株価が上昇した本命銘柄や、インフルエンザに関連した銘柄の種類まで、関口講師のトレンドMAP投資法の考え方も交えながらご紹介します。
インフルエンザの流行と関連銘柄が注目される理由

伊藤

大魔神・関口
その製造・販売を行う企業の業績向上が見込まれるのです。
そのため、インフルエンザ関連銘柄は、値動きのある時期が予測できることから、
冬に人気が高まる銘柄として知られています。
つまり、流行時期や今年の発生状況を知ることが、
インフルエンザ関連銘柄で利益を得る第一歩と言えるでしょう。
流行時期はいつから?インフルエンザの症状と今年の発生状況

上記の画像をご覧いただくとわかるように、インフルエンザの流行時期は、毎年11月下旬頃から始まり、1月・2月にピークを迎えて3月頃まで流行します。インフルエンザの症状としては、喉の痛みや高熱、関節痛、咳、鼻汁などがあり、学級閉鎖や学年閉鎖を引き起こす冬に流行する感染病の1つとして知られています。
今年の発生状況は、9月頃から発生報告があり、10月末時点で学級閉鎖や学年閉鎖は約100件を記録しており、1月や2月のピーク期間に向けて感染者が徐々に増加している状況です。 また、昨年の感染報告者数は例年よりも多く、今年の流行状況にも注意が必要と言えるでしょう
そして、流行状況を知ることは、冬に株価が上昇しやすいインフルエンザ関連銘柄で利益を得ることに繋がります。では、インフルエンザの流行と関連銘柄の株価にはどのような関係があるのでしょうか?
次は、インフルエンザ関連銘柄の株価が冬に上昇しやすい理由をご紹介します。
インフルエンザ関連銘柄はなぜ冬に株価が上昇しやすい?
インフルエンザ関連銘柄の株価が冬に上昇しやすい理由は、感染予防や重症化を防ぐために使用する製品の需要が拡大するからです。
他の季節とはけた違いの感染力から予防接種やマスク、抗ウイルス剤などの製品需要が拡大すると、需要が高まる製品の製造・販売を行っている企業の業績向上に繋がり、結果として株価が上昇することになります。
もちろん、実際に利益に繋がったかどうかは決算の発表を待つしかありませんが、毎年のように流行する病から製品需要が拡大することは間違いないため、思惑から買われていたり、全体相場の値動きと連動して上昇するというケースも存在します。
冬にインフルエンザ関連銘柄の株価が上昇しやすい理由をご紹介しましたが、本当に上昇しているかどうか気になる方も多いはず。
次は、昨年の流行シーズンにかけて、実際に株価が上昇したインフルエンザ関連銘柄をご紹介します。
インフルエンザ関連銘柄の本命は需要拡大からわかる

伊藤
しかし、具体的にはいつ購入すれば利益を出せるのでしょうか?気になります。

大魔神・関口
どのタイミングで買い付けるべきなのか?
多くの方が迷うポイントだと思います。
株価を大きく上昇させるトレンドの転換点は、
いくつかの条件から見極めることができます。
- 下降トレンドから横ばいに推移
- 直近の戻り高値を上回っている
- 出来高を伴った上昇
このトレンドが転換するポイントが個人にとって最も優位な局面です。
絶好の買い場といえるポイントを、
講義では"トレンドマップ上の局面①"と位置付けています。
では実際に、インフルエンザの流行によって株価を上昇させてきた
「第一三共(4568)」と「ミズホメディー(4595)」、2つの銘柄を例に、
優位な局面とその要因を見てみましょう。
抗インフルエンザ薬の製造と販売を行う「第一三共(4568)」

第一三共(4568)は、売上規模1兆円で日本国内3位、感染症薬の製造・販売に強みがある大手製薬会社です。
流行時期のピークを迎えると対策を行っていてもインフルエンザに感染してしまう可能性があることから、症状緩和や治療に使用する抗ウイルス剤の需要が拡大。好業績に対する思惑などが要因となり、2017年11月から2018年2月までの4か月間で約63.6%の株価上昇を記録しました。
昨年の流行時期には、同社の開発した抗インフルエンザ薬「イナビル」がタミフルやリレンザを抑えて前期比29.2%増の253億円と、売上げ高1位を記録したことも影響したと考えられます。
加えて、出来高を伴った上昇で横ばいを抜け、インフルエンザの流行というポジティブな材料によって株価の進む方向が決められたと言えます。実際に11月の始めから流行時期のピークに向けて安値を切り上げていき、確実な上昇を見せました。
また、今年度の経営状況としては、2018年7-9月期(2Q)の税引き前利益が290億円に急拡大し、前年同期比の3.2倍を記録、売上営業利益率も3.7%から12.7%に急改善したため、これから更に業績を伸ばす成長株の1つとして期待を集めています。
迅速診断薬の開発で株価上昇「ミズホメディー(4595)」

ミズホメディー(4595)は、インフルエンザ検査薬や妊娠検査薬を主力に、医家向け対外診断用医薬品の開発・製造・販売事業まで手掛ける企業です。
2017-2018の大流行によって、インフルエンザ用迅速診断薬が需要拡大したことが要因となり、出来高を伴って高値を更新。2017年11月から2018年1月の間で株価が約2.1倍を達成し、大きな上昇トレンドを形成しました。
その後は利益確定の売りによって下落したものの、3月には新高値を更新し株価が2,845円にまで上昇。2019年2月決算予想は、前年度売上高の30億円を大きく上回る34億円と業績の好調さが確認でき、インフルエンザの流行時期がピークを迎える1月・2月に向けて更なる上昇が期待できる銘柄です。

大魔神・関口
軽い調整を経てさらに高値を狙うタイミングがあります。
ここが「押し目」をつけて株価をさらに上昇させる局面②の段階です。
もし仮に、局面①のタイミングに確信が持てなかったとしても、押し目を待って局面②で買い付けられれば、リスクを獲らずに十分な値幅を狙うことができます。
(今回は分かりやすく週足でお伝えしましたが、明らかに需給が改善した銘柄は、日足で見るとより明確にこの二つの局面が見えてきます。ただし、イレギュラーケースも多いので、値動きだけでなく他の要因にも注意しておきましょう。)
インフルエンザ関連銘柄の種類はマスクやワクチンなど多岐にわたる

伊藤
になることがわかりました。
つまり、流行シーズンに需要が拡大するインフルエンザの予防ワクチン、
症状を抑える薬や、マスクの製造・販売を行う企業の株価に注目すれば良いのですね。
具体的には、どんな銘柄があるのでしょうか?教えて頂きたいです。

大魔神・関口
加湿・空気清浄機や消毒用品、繊維などを製造・販売する企業が含まれます。
インフルエンザ関連銘柄のようにテーマ性を持つ銘柄は、
さまざまな要因から市場の関心が集まった際に、
1.いち早く材料に反応する「先駆銘柄」
2.関連銘柄の主力となる「本命銘柄」
3.値動きが軽い低位株の「出遅れ銘柄」
といった順序で値動きの連鎖が始まります。
まずは、インフルエンザ関連銘柄の種類を一覧で把握し、
値動きの連鎖を見逃さないよう、要因と局面も合わせて確認することが重要です。
インフルエンザ関連銘柄の種類
【コード】銘柄名 | 株価 | サービス |
---|---|---|
【4519】中外製薬 | 7,150円 | 抗インフルエンザ薬「タミフル」の販売で高い実績あり |
【4507】塩野義製薬 | 7,680円 | 2018年に新開発したばかりの抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」でシェア首位を狙う |
【4587】ぺプチドリーム | 4,520円 | タミフルやリレンザに次ぐ抗インフルエンザ薬「PD-001」を開発中。感染そのものを防ぐ作用があると期待されている |
【4556】カイノス | 986円 | ウイルス検出試薬の開発・製造・販売。ノロウイルス関連銘柄としても有名 |
【4549】栄研化学 | 2,443円 | ウイルス検出試薬の開発・製造・販売を行う臨床検査薬大手。便潜血検査薬はシェア5割超 |
【4061】デンカ | 3,380円 | 国内上位のワクチンが主力、インフルエンザワクチンの開発・製造を行う |
【2395】新日本科学 | 669円 | 前臨床試験受託の最大手、臨床試験や医療機関の支援の手掛けている企業。製剤にも力を入れている |
【3107】ダイワボウHD | 6,610円 | 繊維に付着したウイルスの働きを抑制するフルテクト繊維を使用した4層構造の多機能マスク「プルシアンガード」を製造 |
【3106】倉敷紡績 | 2,655円 | インフルエンザ対策に有効な消毒成分「Etak(イータック)」と抗菌機能繊維技術の「クレンゼ」を量産 |
【6753】シャープ | 1,708円 | 浮遊ウイルス・付着ウイルスの作用を抑える空気清浄機「プラズマクラスター」を展開 |
【6367】ダイキン工業 | 11,725円 | エアコン世界首位。利用シーンに合わせて豊富な種類の空気清浄機を発売 |
※2018年11月19日時点の情報
上記を見るとわかるように、インフルエンザ関連銘柄の種類は、抗インフルエンザ薬やウイルス検出薬の開発・販売・製造、マスクや繊維、加湿・空気清浄機など、多岐にわたります。多くの銘柄がある中で、値動きの連鎖に乗るためには、材料にいち早く反応する、先駆銘柄の出現を見逃さないことです。
インフルエンザ関連銘柄は、流行時期の需要拡大が要因となり、テレビやインターネットなどを通して多くの目にふれやすいことから、幅広い資金が向かい値動きが始まります。つまり、先駆銘柄の出現は、本命銘柄の値動きが近いことを表しています。
先駆銘柄として動いた企業の扱うサービスを見て、多くのインフルエンザ関連銘柄の中から共通したサービスは無いかを探せば、次に上がる可能性の高い本命銘柄を効率よく物色できます。
そこで、インフルエンザ関連銘柄の本命は需要拡大からわかるで述べた、絶好の買い場と言える局面①・②と合わせて売買判断を行うことで、より優位性の高い投資行動に繋がります。
インフルエンザの流行時期を目前に控えた今、毎年のように株価上昇が期待できるインフルエンザ関連銘柄に注目が集まりつつあり、もう値動きの連鎖は始まっているかもしれません。次は気になる今年のインフルエンザ関連銘柄の株価状況を見てみましょう。
【2018-2019】インフルエンザ関連銘柄の行方は?

※2018年11月22日時点の株価
実際に、インフルエンザ関連銘柄の直近の値動きを見ると、新日本化学(2395)が他の銘柄と比べて大きく上昇していることがわかります。
これは、8月の上方修正後、決算発表で明らかに黒字転換したという実体に加え、NDS応用インフルエンザ経鼻ワクチンが優位証明段階へ進展したことが要因の1つと考えられます。新日本科学は、出来高を伴った上昇、好決算やインフルエンザワクチンなどのポジティブな材料が揃っていることから、局面➀が形成されている先駆銘柄だと言えるでしょう。
そして、流行時期のピークが近いという背景もあり、抗ウイルス剤やワクチン、インフルエンザ検査薬などの需要が高まることが予想できます。そのため、インフルエンザ関連銘柄の中でも、上記画像のようにまだ目立った値動きのない関連銘柄に注目すべきです。
また、もし値動きの連鎖に乗り遅れてしまった場合でも、本命銘柄が崩れていないうちであれば出遅れ銘柄を狙うこともできます。値動きの連鎖という投資チャンスを掴むためには、出来高や材料、要因などを確認して、相場の方向性を見極めることが勝ち組投資家が実践する売買ルールの1つなのです。
まとめ
ここまで、関連銘柄に注目が集まり始めるインフルエンザの流行時期や株価上昇の理由といった概要から、実際に株価が上昇した本命銘柄や、インフルエンザに関連した銘柄の種類をご紹介してきました。
インフルエンザ関連銘柄は、流行時期を迎えると、抗ウイルス剤やマスク、ワクチンなどの製品需要が拡大し、出来高も増大することから、上昇を予期する局面①・②のチャートを表します。そして、種類が多岐にわたる銘柄の中でも
「先駆銘柄⇒本命銘柄⇒出遅れ銘柄」
の順で値動きの連鎖が起こります。繰り返しにはなりますが、トレンドMAPと値動きの連鎖を理解することは、相場の全体像を知ることに繋がり、今後の株価がどうなるか「自分で判断する力」をつけることができます。
無料講義で詳しくご紹介しているトレンドMAPとテーマ株の連鎖から相場のリズムを理解し、勝ち組投資家の仲間入りを果たしましょう。
冬になると株価が上昇すると聞きました。病の流行と株価には、
一体どんな関係があって、なぜ注目されているのでしょうか?