株で損失が出た時こそ確定申告!得する知識とやり方解説

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株式投資を行うに当たって、面倒くさいと思うであろう作業の一つが「確定申告」です。普通、利益に対しての税金を払うために申告をするイメージですが、実は、損失が出た人が確定申告することで、税金を減額することもできます。

このページでは、確定申告が「必要な人」と「不要な人」の違いや、特定口座の特徴・一般口座との違いなど、基本的な部分はもちろんのこと、確定申告でできる節税方法と実際に確定申告を行う手順を画像付きでご紹介します。

難しいイメージのある確定申告ですが、実際30分ほどでできるので、是非お役立てください。

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株式投資の確定申告が「必要な人」と「不要な人」

株式投資で利益を得た場合、税金を払うために確定申告が必要になります。しかし、特定口座の開設や利益の額など、条件によっては必要ない場合もあるので、まずは自分が確定申告が必要か不要かを把握しましょう。

確定申告が必要な人・不要な人

確定申告が必要になる条件で、株式投資が関係する項目は、主に以下の4パターンです。

確定申告が必要な4パターン
  • 給与の収入金額が2,000万円を超える
  • 給与を1か所から受けていて、他の所得金額の合計額が20万円を超える
  • 給与を2か所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と他の所得金額の合計額が20万円を超える
  • 給与を受けていなくて、株式などの所得金額が38万円を超える

上記の条件における「他の所得金額」が株式取引の利益に当たります。
給与が2,000万円以下の方は、株式取引での利益が20万円を超えると確定申告が必要になり、給与を受けていない専業主婦や学生の場合、株取引での利益が38万円を超えたら確定申告が必要になります。つまり、20万円以下の利益ならば、基本的に確定申告は不要です。

しかし、専業主婦の方が確定申告することで扶養家族の条件を満たさなくなり、配偶者控除や配偶者特別控除などの税金のメリットが受けられなくなる場合があります。これを回避して株式取引を行うには、特定口座(源泉徴収あり)で取引する必要があります。特定口座については、後に特定口座で株の確定申告を楽に!しかし、思わぬ損をすることも?で詳しくご説明します。

損をしても確定申告は必要?

確定申告は利益に対して税金を払うためのもの、というイメージがあると思います。しかし、利益ではなく損失が出た場合、確定申告をすることで払い過ぎていた税金が返ってくることがあります。つまり、確定申告が義務付けられている人にくわえ、損失が出た人も実質は確定申告をすべき人と言えます。

損失が出たときに役立つ確定申告での節税方法は、後に株で損をした時こそ確定申告で節税で詳しくご説明します。

特定口座で株の確定申告を楽に!しかし、思わぬ損をすることも?

株を始めるときに口座を選択する際、特定口座(源泉徴収あり)を選んだ方は、証券会社が税金を算出・納税してくれるので、原則確定申告は必要ありません。また、特定口座(源泉徴収なし)を選んだ方は、税金を算出した書類が証券会社から送られてくるので、それを使って簡単に確定申告できます。

特定口座(源泉徴収あり/なし)と一般口座の違い

特定口座とは、株で得た利益から払うべき税金の額を証券会社が代わりに算出して、書類で送ってくれる口座です。さらに、「源泉徴収あり」を選択している場合、算出した税金を自動で支払ってくれます。

特定口座
(源泉徴収あり)
特定口座
(源泉徴収なし)
一般口座
確定申告 不要 必要 必要
メリット 自動で税金が算出・納税されるので、確定申告をする必要がない。 証券会社から送られる「年間取引報告書」を使って簡単に確定申告できる。必要な場合にのみ税金を支払える。 特に無し
デメリット 税金を支払う必要がない利益の額でも、自動で支払われる。払い過ぎた税金の還付には確定申告が必要。 自分で確定申告を行わなければならない。 税金の算出から確定申告まで全て自分で行わなければならない。

上図のように、一見便利に見える特定口座(源泉徴収あり)ですが、実は無駄な税金を支払っている可能性もあります。自動だからと言って放っておくのではなく、毎年本当に税金の支払いが必要か把握して、必要無い場合は、次にご紹介する節税方法で税金の還付を受けましょう

株で損をした時こそ確定申告で節税

利益に対して税金を払うための確定申告ですが、実は損失が出たときでも確定申告はすべきです。確定申告をすることで損失で利益を相殺したり、損失を繰越したり、無駄な税金を削減することができます。

【損益通算】利益と損失を合算して節税

損益通算とは、株式取引での利益と損失を相殺することで、税金の払い過ぎを防ぐ方法です。配当によって損失が出ることはないので、基本的に売却損と売却益・配当金を合算します。

  • キャピタルゲイン(売却益)+ キャピタルロス(売却損)

まず、キャピタルゲインとキャピタルロスのどちらもが存在するとき。これは、口座を2つ以上持っている時に起こりうることです。口座Aで50万円の利益、口座Bで50万円の損失が出た場合、本来は50万円に対して税金がかかります。しかし、損益通算を行ってこれらを相殺することで、実質の利益は0円となるので税金はかかりません

キャピタルゲイン50万円とキャピタルロス50万円を相殺して税金を0円にする損益通算の画像
  • インカムゲイン(配当所得)+ キャピタルロス(売却損)

また、インカムゲインで損失を相殺することも可能です。配当金でのインカムゲインが30万円の年に20万円のキャピタルロスが出たとします。この場合、本来は配当所得の30万円に税金がかかりますが、20万円の損失で相殺することで、10万円の利益に対しての税金で済むようになります。

インカムゲイン30万円とキャピタルロス20万円を相殺して利益10万円分のみ課税される損益通算の画像

本来:30万円×20.315%=60,945円
相殺した場合:10万円×20.315%=20,315円
となり、払いすぎた税金40,630円が返ってきます。

【繰越控除】損失を持ち越して最大3年間節税

損益通算を行ってもなお損失が残る場合、繰越控除を行うことで3年間その損失を繰り越すことができます。

損失を3年目まで繰り越せる繰越控除の画像

上図のように、3年間その損失を保有するという形で繰り越すことで利益が差し引かれ、税金を減額することが可能です。

税金を減らす事=利益を増やす事にもなるので、しっかり節税して利益を増やしましょう。次は、これらの節税を行う際に必要な「確定申告のやり方」をご説明します。

実際にやってみよう!確定申告のやり方

一見、難しく思う確定申告ですが、特定口座さえ開設していれば、「特定口座年間取引報告書」と照らし合わせるだけで簡単に完了します。ここでは、国税庁のホームページから実際に確定申告を行う手順をご説明します。

確定申告のために用意するものは3つ

  • 特定口座年間取引報告書
  • 会社からもらう源泉徴収票
  • 印鑑

だけです。

今回は、

  • 特定口座(源泉徴収あり)を開設している。
  • 売却損と配当所得での損益通算・繰越控除を初めて行う

という例で、実際に確定申告を行う画面を元にご説明します。

【確定申告のやり方1】国税庁のサービスで申告書を作成

まず、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」へアクセスし、「作成開始」をクリック。

国税庁の確定申告書作成コーナーのトップ画像

別ウィンドウで以下のような画面が出るので「書面提出」を選びます。

書面提出クリック後の事前準備画面の画像

推奨環境や利用規約を確認して、すべてのチェックを入れたのち右下の「次へ」をクリックすると、申告書の種類を選択する画面になるので、「所得税コーナーへ」を選びます。

作成する申告書の種類を選択する画面の画像

続いて、入力方法の選択では、給与と年金以外の所得(配当、一時、譲渡等)があるので「左記以外の所得のある方」を選びます。

入力方法の選択画面の画像

確定申告書の提出方法は、「確定申告書を印刷して税務署に提出する」を選びます。e-Taxを利用するには、ICカードリーダが必要になります。

青色申告は、不動産所得・山林所得などが発生する業務を営んでいる方のみ必要なので、基本的にはチェックは必要ありません。そして、生年月日を入力し、右下の次へを「クリック」します。

作成する確定申告書の提出方法画面の画像

これで、確定申告書に入力するまでの事前準備が完了です。次は、実際に確定申告書を入力してみましょう。

【確定申告のやり方2】特定口座年間取引報告書を写すだけ!

次に所得の種類を選択します。株式取引による利益なので、もちろん「株式等の譲渡所得等」を選択します。

所得種類の選択画面の画像

今回、損益通算・繰越控除を行うにあたって、特定口座(源泉徴収あり)の上場株式の配当を申告するので、「申告分離課税」を選択します。その後、『「特定口座年間取引報告書」の内容を入力する』をクリックします。

課税方法の選択と株式の売却・配当・利子の入力画面の画像

いよいよ特定口座年間取引報告書の出番です。○の箇所をクリックし、①~⑧まで対応する箇所の数字を転記してください。

特定口座年間取引報告書の画像
特定口座年間取引報告書の必要情報を入力する画面の画像

証券会社の名前を入力し(ネット証券の場合本店名は空欄)、入力結果に間違いがないことを確認し、右下の「入力終了(次へ)」をクリックします。

証券会社名の入力画面の画像

入力事項選択画面に戻るので、下へスクロールし、前年の損失を繰り越したかを選択します。今回は、初めての繰越控除なので、「いいえ」を選択します。

前年度の損失繰越の有無を確認する画面の画像

【確定申告のやり方3】給与所得も源泉徴収票を写すだけ!

確認画面を完了したら、所得の種類選択画面に戻るので、次は「給与所得」を選択します。

所得の種類選択画面の画像

給与所得の入力も、源泉徴収票を見ながら対応した番号の箇所を転記するだけです。ここでは平成30年分以降に使われる源泉徴収票の参考画像も用意しました。

給与所得の源泉徴収票の画像
源泉徴収票を写して作成できる給与所得の入力画面1ページ目の画像
源泉徴収票を写して作成できる給与所得の入力画面2ページ目の画像
源泉徴収票を写して作成できる給与所得の入力画面3ページ目の画像
源泉徴収票を写して作成できる給与所得の入力画面4ページ目の画像

入力内容を確認後、右下の「次へ」をクリックすると、所得種類の選択画面に戻ります。「入力終了(次へ)」をクリックしていくと、所得控除・税額控除の選択画面に進みます。必要な場合は入力してから画面を進めてください。

所得控除の入力画面の画像
税額控除・その他の項目の入力画面の画像

計算結果を確認して、間違いがなければ「次へ」をクリックしてください。

計算結果の確認画面の画像

今回は株式での利益がなく、損失が出ているので住民税の入力は必要ありません。利益が出ている場合「住民税・事業税に関する事業」をクリックし、住民税の徴収方法を「自分で納付」にチェックを入れることで、給料から住民税が天引きされるのを防ぐことができます。

住民税等の入力画面の画像

【確定申告のやり方4】最後に書類を印刷して郵送

最後に、住所・氏名などを入力して画面を進めると、印刷画面に移ります。手順に従って印刷した後、印鑑を押し、源泉徴収票と特定口座年間取引報告書を添えて税務署に郵送すれば確定申告の完了です。各税務署の住所は「国税庁HP」で検索できます。

申告書等の印刷設定画面の画像

まとめ

確定申告についての前提知識から、実際に申告する手順、節税方法をご紹介しました。確定申告の手順は、文章で読むと面倒くさく感じるかもしれませんが、実際はクリックと転記だけで完了するので、案外簡単なものです。

特定口座(源泉徴収あり)の方は税金の払いすぎに気を付け、源泉徴収なしや一般口座の方は、税金の払い忘れがないよう、しっかりと確認しておきましょう。

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