初心者でもわかる株の始め方!必要な資金や口座開設のやり方を紹介

株の始め方のメイン画像

株に興味があっても始め方が分からない、不安が残って始める決心がつかない。という方も多いのではないでしょうか?「株を始める手順」は簡単ですが、お金が絡む上に減ったり無くなったりする可能性を考えると、「始めるための心の準備」は難しいですよね。

まず、結論からいうと、失敗を経験せずに株式投資を続けられる人はいません。アナリストを始めとする投資のプロでも、失敗する取引は確実にあります。では、なぜ彼らは儲けられるのでしょうか?

それは、「失敗をカバーする力」があるからです。簡単な例を挙げると、失敗した時の損失より成功した時の利益が多ければ、失敗しても儲かりますよね?そして、そのためにすることは、利益の額を大きくする…ではなく、損失の額を小さくすることです。

ここでは、失敗しても大丈夫な投資を実現するため、始めに「絶対に守るべき3つのルール」をご紹介したのちに、実際に株を始める具体的な手順、さらにどんな株を買えばいいのか?初心者の方でも実践できるテクニックをご紹介しているので、利益よりも損失に向き合った堅実な投資を一緒に目指しましょう。

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株の始め方の前に学ぶ「絶対に守るべき3つのルール

株式投資の一般的なイメージとして、「株で一攫千金」「1年で2億円稼いだ」といった短時間で大金を手にするイメージが多いかもしれません。もちろん、損をしようと株を始める人はいませんし、儲けることを目標とするのが自然です。

しかし、株式投資で成功する一番のコツは、「大きな利益を出すこと」よりも「大きな損失を出さないこと」です。長く投資を続けて掴めるチャンスを増やすため、「いかにリスクを削減するか」を重視した、株で失敗しないための3つのルールをご紹介します。

株式投資には「余剰資金」を使う

余剰資金とは、簡単に言うと当分使う予定がなく、仮に無くても今の生活には影響しない資金です。「いかにリスクを削減するか」が大切な株式投資を行う上で、生活を賭けてしまっては元も子もありませんよね。

資金は、一般的に「生活費」「生活防衛費」「余剰資金」の3つに分けられます。

生活費 生活するための資金で基本的に1ヶ月分を指す。そもそもの生活ができなくなるため、絶対に失ってはいけない資金。
生活防衛費 急な出費や、収入が無くなった時のことを考えて蓄えておく資金。一般的に生活費の3ヶ月~半年分と言われているが、中には100万円と決めている人など、人によって様々。
余剰資金 仮に無くなっても生活には影響しない資金。特に、使う予定が5年以上先の資金が投資に向いているとされており、5年以内に使う予定のある資金はローリスクな運用が適切と言われている。

株式投資は失敗しても0円以下にはなりません。しかし、生活費や生活防衛費を使った投資で失敗してしまうと、株のためではなく生活のための借金や、自宅や自動車などの資産を売ることになる可能性もあります。無駄な焦りを誘発することなく、堅実に冷静な判断ができるという面でも、投資には余剰資金が適切と考えられます。

しかし、株は本来、いくら大失敗をしても借金を抱えることはありません。世間に浸透している「株で失敗=借金」というイメージは間違っていることを知っていましたか? 「現物取引」で取引を行うことで借金を絶対に背負わず、生活へのリスクを減らすことができます。

「信用取引」ではなく「現物取引」で行う

株式投資を始めることに不安が残っている方の中には、「株で失敗したら借金を抱える」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?しかし、多くの人が抱くこのイメージは、「信用取引」という上級者向けの取引方法と混合しているだけなんです。

自己資金のみで行う取引現物取引と呼び、証券会社から資金や株式を借りて、自己資金以上の額で行う取引信用取引と呼びます。信用取引は、最大で自己資金の3.3倍の額を取引で扱うことができ、大きな利益が期待できる一方、損失も大きくなるリスクを背負った上級者向けの取引方法です。

現物取引はレバレッジ無し・信用取引はレバレッジ3.3倍の違い画像

現物取引の場合、100万円の自己資金で株価が半分になると損失額は50万円です。しかし、仮に100万円の自己資金で3倍の信用取引を行うと、300万円が扱える代わりに株価が半分になったときの損失額は150万円。損失額が払えない場合、50万円分の借金をしなくてはなりません。

また、株式投資の信用取引では、証券会社から株式を借りて「売り」から始める取引方法も存在します。これは、株価が高いときに株式を借りて売り、安くなった時に買い戻して返却する空売り」と呼ばれる方法です。

空売りは、不景気・下げ相場での利益が狙えるというメリットがありますが、株価が下落すれば利益が出るという性質上、逆に上がった場合の損失額は無限に増える恐れがあります。価格の上限は無く、下限は0円というのは、現物取引にとってはメリットですが、空売りに関しては大きなデメリットとなります。

信用取引は、リスクを上手くコントロールして自分の利益に繋げることで、少ない資金で大きな収益が期待できる一方、失敗した場合の損失額ももちろん大きくなる上級者向けの取引方法です。

現物取引であれば借金を負いませんが、損失を被ることは必ずあると言っても過言ではありません。毎回利益を出すことは投資のプロでも不可能なことです。繰り返しになりますが、損失は出さないことよりも最小限に抑えることが大切です。

損失を最小限に抑える「損切り」

損切りとは、自分の購入した株の値段が下がった際、それ以上損失を拡大させないために売却し、損失を確定することを意味します。

株式投資に失敗する人の多くは、この損切りが徹底できていないことが原因だと言われています。テレビ番組などのメディアでも有名な優待名人桐谷さんも損切りが苦手で、投資先の企業が倒産するまで株を保有していた経験は数知れずと語っており、初心者の方だけでなく、中級者、上級者の方でも失敗の原因になっています。

損失が大きくなって株式投資ができなくならないよう、徹底すべきルールが「資産の2%に当たる損失が出たら損切り」です。この損切り2%ルールを機械的に行うことで損失の大きさを回復できる範囲で抑え、投資活動の寿命を長くすることができます。根拠として、下の表をご覧ください。

損失と残った資金で回復に必要な利益

損失 回復に必要な利益
5% 5.3%
10% 11.1%
15% 17.5%
20% 25%
30% 42.9%
50% 100%
60% 150%
90% 900%

5%の損失であれば、残った資金で5.3%の利益を得ることで元本は回復します。しかし、20%、50%と増えていくとどうでしょう。損失が増えるほど回復に必要な利益は飛躍的に増加し、これほどの利益を簡単にあげて損失を取り戻せるなら、最初から大儲けできているはずです。

以上のことから、現実的に見て資産の5%以内の損失で収めることが前提となり、中でも損切りは2%前後が理想とされています。もちろん状況や自分の考えによってこの数値は変わるかもしれませんが、まず1つの目安として損切り2%を徹底してみてはいかがでしょうか。

しかし、損切り2%を徹底するにはある程度の資金力が必要になります。次は、株初心者なら誰でも疑問に思うであろう初期資金についてご説明します。

株を始めるために資金はいくら必要?

株を始めるにあたって、最初の資金はいくら必要なのでしょうか?資金を少なくすればリスク削減に繋がり、多くすればリターンの増加が期待できることから、リスクとリターンは表裏一体ともいえます。

結論から言うと、このページでは「リスクとリターンを考えれば30万円ほどが適切」と、ご紹介しています。しかし、株式投資は数万円からでも始められることが一つの魅力でもあるので、自分の許容できる範囲の資金が一番適切と言えます。

株の初期資金は、多い方が良い?少ない方が良い?

株を始めてみようと思った時、最初に考えるのが初期資金ではないでしょうか?いくらあれば投資できるのか、自分の用意できる資金で足りるのか、多くの株初心者が通る悩みだと思います。

資金が多いと大きな利益を得やすいことから、株を始める際の資金は多い方が良いと思われがちです。しかし、資金が多い場合、利益が大きくなる代わりに損失の額も大きくなるので、大きなリスクが付いてくることになります。

逆に資金が少ない場合、損失の額も小さくなり、リスクの削減になりますが、取引毎に得られる利益は小さくなります。ローリスクハイリターンが無い投資の世界では、リスクとリターンは当然比例します。

失敗する可能性も考えると、多すぎず少なすぎずの金額で、生活に影響のない資金が一番適切と言えます。しかし、「株を始めやすい資金」ということで、あえて金額を決めるならば30万円が始めやすいでしょう。

リスクとリターンから考えると、30万円が適切

数万円から始められることが魅力の一つである株式投資ですが、「株を始めやすい資金」であれば30万円が適切です。

なぜ30万円なのか?先ほど損失を最小限に抑える「損切り」でご紹介した「損切り2%」のルールと絡めてご説明します。

まず、投資資金が30万円の時に損切り2%ルールを実行しようとすると、
30万円 × 2% = 6,000円
6,000円の損失まで許容できることになります。

例えば、株価500円で100株投資したとすると、
6,000円 ÷ 5万円 = 12%
となり、株価が12%下落するまで許容できることになります。1日で12%も下落することは少なく、買える銘柄の幅も広がることから、比較的運用しやすいのではないでしょうか

しかし、大きな利益を狙って30万円全額、またはほとんどを1つの銘柄に投資してしまっては意味がありません。
仮に30万円を1つの銘柄に投資した場合、
6,000円 ÷ 30万円 =2%
株価が2%変動しただけで損切りラインに割り込んでしまい、すぐに手放さなければならなくなります。

これらのことは、まだ株を始めていない方からすると「なんとなく」の世界だと思います。しかし、上記のことを知っているのと知らないのでは、株式投資を始めたときに大きな差が生まれるでしょう。資金にも心にも余力を残した堅実な投資を目指すためにも、頭の隅に置いておきたい知識です。

そして、いよいよ株式投資を始めようという時、最初の選択が「証券会社」になります。手数料の安さやサービスなど、自分に合った会社を選ぶことでストレスなく投資活動を進めることができます。

【株の始め方】証券会社の口座を開設する

株を始めるには、まず証券会社で口座を開く必要があります。各証券会社を比較して、自分の予算や思い描く投資スタイルに適した証券会社を選ぶことが大切です。

株式投資の口座はネット証券がオススメ

証券会社とは、「株売りたい人」と「株を買いたい人」をマッチングする仲介役を担っており、このマッチングに対する手数料を主な収入としています。

証券会社は株を買いたい人と売りたい人を仲介する役割を担っている画像

そして、証券会社には、実際に店舗を持っている「総合証券」とネット上で存在する「ネット証券」があり、人件費の関係からその手数料は断然ネット証券がお得です。

例えば、総合証券最大手の野村証券では、10万円までの売買手数料が2,080円なので、買って売るの1往復での手数料は4,160円になります。一方、ネット証券では100円以下の会社が多く、ジュースを買うほどの手数料で抑えることができます。

また、ネット証券には、上場しているすべての会社の情報が詰まった四季報や、経済ニュースの収集には欠かせない日経新聞が無料で読めるサービスを行っている会社もあり、サービス面でも優位に立っています。四季報と日経新聞は、投資家として欠かせないツールであり、普通に購入すると年間で最大7万2403円もかかってしまうので、是非コストを抑えておきたいところです。

以下のページでは、手数料・サービス面で証券会社を比較しているので、あなたにピッタリの証券会社を見つけるためにも是非ご活用ください。

申し込みは5分で完了!口座開設まで3日ほど!

使いたい証券会社が決まれば、次は口座開設です。ネット証券での口座開設は、5~10分の申し込みを済ませれば、3~7日ほどで開設が完了します。

まず、証券会社のホームページを開き、「口座開設」のボタンをクリックし、案内にしたがって以下の必要事項を入力します。

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 銀行口座
  • 特定口座の開設「特定口座とは?
  • マイナンバー(個人番号カード・通知カード)

必要事項を入力後、本人確認書類を提出する必要があり、これには2種類の方法があります。

  1. 本人確認書類の写真をアップロード
  2. 後日、証券会社から送られてくる封筒に本人確認書類を同封して返送
本人確認書類の郵送(取引まで4営業日以上必要)とWEBアップロード(最短3営業日で取引可能)の違い画像

また、本人確認書類は以下から1つ必要になります。

  • 運転免許証
  • 住民基本台帳カード
  • 健康保険証
  • 住民票の写し
  • 在留カード
  • 特別永住者証明書
  • 印鑑登録証明書

以上で口座の開設は完了します。簡単な入力で開設できるネット証券ですが、唯一迷うであろう箇所が「特定口座の開設」です。次は、この特定口座についてご説明します。初めて聞く言葉だと思いますが、説明を受ければ簡単なのでご安心ください。

特定口座とは?

先ほどご紹介した必要事項の中で、多くの初心者の方が迷う箇所が「特定口座」です。選択肢は以下の3つがあります。

  • 特定口座を開設する(源泉徴収あり)
  • 特定口座を開設する(源泉徴収なし)
  • 特定口座を開設しない

特定口座とは、証券会社が株式投資での損益を「年間取引報告書」にまとめてくれる損益計算サービスです。いくら儲けていくら損をしたのか自分で計算する必要がなく、無料で開設できるので、特別な理由がない限り開設しておくと便利でしょう。

そして、源泉徴収とは、株式投資で得た利益分の税金を自動で払ってくれるサービスです。株の税金は一律で20.315%となっており、「源泉徴収あり」を選択すると毎年証券会社が計算・支払いを行ってくれます。

一見、「特定口座を開設する(源泉徴収あり)」を選んでおけばいいように思えますが、いくつかの条件によっては、余分な税金を払ってしまう事にもなります。例えば、「給与所得があり、株式投資での利益が20万円未満の人」は、確定申告の必要が無く非課税になります。

以下が、確定申告が必要な人の条件です。
これらに該当する方は、「特定口座を開設する(源泉徴収あり)」を選ぶと便利でしょう。

確定申告が必要になる場合
  • 給与収入が2,000万円を超える人
  • 給与所得以外に副収入があり、その所得だけで20万円を超える人
  • 2か所以上の会社から一定額の給与を得ている人
  • 同族会社の役員やその親族で、会社から支払われる地代、貸付金の利子等による所得が発生する人
  • 個人事業主の使用人などで源泉徴収が行われていない人
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに退職金を受け取り、税率20%の源泉徴収された人で、源泉徴収税額が正規の税額よりも少ない人
  • 被災者において、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や税金の還付を受けた人

引用元:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1900.htm

「特定口座(源泉徴収なし)」を選んでも、証券会社の発行する「年間取引報告書」を使って簡単に確定申告をすることができるので、確定申告が必要な時だけ自分で申告することも可能です。

口座の開設が完了したら、まずは入金です。株を購入する適切なタイミングは、いつ訪れるか分かりません。せっかく購入すべき銘柄を見つけても、入金が済んでいないとタイミングを逃してしまいます。

口座に資金を入金

口座への入金は、基本的に「インターネット入金」か「銀行振込入金」が一般的です。中でも、インターネット入金なら平日24時間対応や手数料無料の場合が多く、残高も即時反映されるのでオススメです。

一方、銀行振込での入金は、ATMが開いている時間内に限定され、14時までの入金で1~2時間、それ以降の入金は翌日になってしまいます。また、手数料も自己負担となることが多いので、できればインターネット入金を利用したいところです。

買いタイミングを逃さないため、無駄な手数料を削減するためにも、まだネットバンキングの申し込みをしていない方は、あらかじめ契約しておくと良いでしょう。

入金が済んだら株式投資を始める準備の完了です。次は、どんな株を買えばいいのか、そしてどうやって売買するのかをご紹介します。

【株のやり方】実際に株を始める

それでは、いよいよ株の購入です。と言っても、最初はどんな株を買えばいいのか分かりませんよね。ここでは、株初心者でも比較的実践しやすい、会社の将来性や買い時を見極めるテクニックをご紹介します。

自分の買う株を探すことを銘柄選定と呼び、たくさんの方法が存在します。やり方は人それぞれともいえるので、あまり気張らず、最初は自分の好きな会社や興味のある分野で投資対象を絞り込むことから始めましょう。

まずは興味のある株式会社をチェック

まず、自分の興味のある分野・事業内容が分かる分野から絞り込みます。または、自分が良く使う商品やよく行くお店など、身近なところから探すのも良いでしょう。

「企業のやっていることが分かる」ということは、その企業のニュースや新しい事業によってどうなるのか、将来性を予測しやすくなります。また、興味があれば深く調べることに対していい加減になりにくい、というメリットも持っています。

そして、その会社の商品やサービスが今流行しているのか、今後流行しそうなのかを考え、品質・利便性・価格など、何が理由で自分が気に入っているのかを分析します。これらの理由が「ハッキリ分かる」なら、投資に向いている銘柄かもしれません。

ハッキリと理由が分かるということは、その企業・商品の良さが伝わりやすく、多くの人が良さを実感できるので、今後流行る、これからも使われる可能性が高いと考えられます。

感覚的な問題になるのであまり身構えず、あくまで絞り込むための手段として考えてみてください。実際に購入を検討する際に重要なのは、次の「会社の財務状況を知る」ことになります。

会社の財務状況を知るには四季報が便利

良いかも?と思える銘柄が見つかったら、次はその会社の財務状況がどうなっているのかを確認します。

この確認作業には、上場している約4000社の企業情報を網羅している「四季報」が便利です。この四季報は、ネット証券によっては無料で読めるので、是非利用したいサービスです。

ここでは、企業情報の中でも、特に重視すべき3つの項目をご紹介します。

会社の規模

まず、会社の規模が大きすぎる場合、事業が少し成功したくらいでは、利益が大幅に伸びることは期待できません。

例えば、フランス料理のチェーン店が少ないことに目を付けた企業が、新しく店を出したとします。これが、すでに多くのチェーン店を経営している大手企業の場合、元々の利益が大きいことから、多少店舗が増えただけの利益ではあまり変化がありません。

しかし、新興企業の場合、店舗数が5倍になれば利益も5倍近くの増加が期待でき、業績・利益が比例して大きく伸びるでしょう。そして、利益が上がれば株も買われやすくなることから、株価の上昇も期待できます。

このように、銘柄選定において会社の利益は非常に重要で、次にご紹介する「利益と効率性」も、利益に関する重要な指数になります。

利益と効率性

会社がどれくらい儲かっているのかは、もちろん大切です。しかし、利益の額だけでなく、その利益が効率的にあげられたものなのかも重要になります。

当たり前のことですが、利益の少ない企業の株を購入するのは、誰でも不安が残りますよね。しかし、充分な利益をあげていれば良いというわけでもありません。充分な利益に加え、利益の効率性が大切になります。売上高に対して利益は何%くらいか、株主から集めたお金(株主資本)に対して何%くらいなのかを分析し、効率良く利益をあげている企業を探しましょう。

ここで役立つ指標が「ROE(株主資本利益率)」です。
「ROE」とは、Return On Equityの略で「株主資本利益率」を意味し、「その企業が一年間に上げた利益」を「株主資本」で割って算出します。

株主が出資したお金は株主資本(自己資本)と呼ばれ、ROEはこの株主資本に対して企業がどれだけ効率よく利益をあげたかを表す指標です。株主目線で言うと、「ROE=投資したときの効率の良さ」ということになり、数字が大きいほど効率は良くなります。

例)株主資本10億円の会社が、年間に2億円の利益をあげた場合
2億円(年間の利益)÷ 10億円(株主資本)= 20%(ROE・株主資本利益率)

日本の株式市場を牽引している海外投資家たちは、このROEを特に重視しており、基本的に8%以上の企業に対して投資をすることが多いそうです。しかし、いくら利益をあげていても、その利益に見合わない額の借金があると、それは利益とはなり得ません。

借金が多すぎないか

会社がする借金の中でも、利子が発生する「有利子負債」を重視する必要があります。
借金が多いことは悪いこと、というのは誰でも思うでしょう。もちろん、基本的に利益に見合わない多額の借金を抱えている企業に投資するのは危険です。

しかし、中には借金が必要な業種も存在します。一番分かりやすいのが「不動産業種」の会社です。不動産業は、ビルなどを購入・建設し、テナント料を利益とするビジネスモデルです。この場合、最初に多額の資金が必要になることから、常に有利子負債を抱えている会社が多く存在します

また、少ない資金で大きな事業を行うための借金である場合もあります。例えば、インターネット通販大手のAmazonは、長年有利子負債を抱えながら赤字経営を続けていました。事業が大きすぎることから必要な初期資金も莫大でしたが、借金に頼ることで資金面をクリアし、事業を成功させました。

良い借金・悪い借金を判断するには、その会社の利益や事業内容を把握する必要があり、少し難しいかもしれません。ほとんどの会社は借金を抱えて経営しているので、借金=悪ではなく、借金の質と額を分析しましょう。

会社の経済状況に問題が無ければ、次は株価を見てみましょう。普段の買い物と同じく、商品はできるだけ安く手に入れたいものです。

買い時の株「割安株」を見分ける

株には、「資産価値」と「収益価値」という2つの価値があります。この2つを使うことで、本質的な株の価値、つまり「この株は本来、これくらいの値段であるべき」ということが分かるんです。

資産価値

資産価値とは、企業の保有する土地や在庫などの資産を売却し、残っている借金を全て返済した時に残るお金、つまり純資産を意味します。会社が解散した場合、この純資産が株主に返還されるので、「会社の解散価値」とも言えます。

この純資産を発行済株式数で割ると、会社が解散した時に1株につき何円もらえるかを示す「BPS(1株あたり純資産)」という指標になります。

例)資産が10億円、負債が2億円、発行済株式数が200万株である会社の場合
BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数
       = (10億円 - 2億円) ÷ 200万株
       = 400円

この会社が解散した場合、1株につき400円返還されるので、仮に1000株持っていたら40万円返還されることになります。

収益価値

収益価値とは、会社の収益力の高さを意味します。当期純利益を発行済株式数で割ることで、収益力の高い低いを判断するための指標「EPS(1株当たり純利益)」が求められます。

例)当期純利益が3億円、発行済みの株式数が300万株である企業の場合
EPS = 当期純利益 ÷ 発行済み株式数
   = 3億円 ÷ 300万株
   = 100円

つまり、この会社は1株につき100円の利益を出す収益力を持っていることになります。

企業が保有している「資産価値」と、これから生み出されるであろう「収益価値」。「株の本質的な価値」は、これら2つから成り立っていると言えます。

これらのことを踏まえて、株初心者の方でも簡単にできる、「割安株(お買い得株)」を見つける計算をご紹介します。

簡単に割安株を見つける計算式

では、実際に「資産価値」と「収益価値」を使って、割安株を探す方法をご紹介します。

「株の本質的な価値」は、「資産価値 + 収益価値」ですが、
「本質的な1株の価値(株価)」は、「BPS + EPS」ではないんです。

収益価値は、これから生み出されるものであり、利益を出すのは1回だけではありません。今までに企業が築いてきたブランド力やビジネスモデルによる収益力は持続し、今後の利益にも関係します。

基本的に、今の収益力が10年持続すると考えて計算すると良いかもしれません。
例)本質的な株価 = BPS+(EPS×10)
計算式はこれだけです。資産価値は一定ですが、利益は毎年得られるものなので、EPSだけ10倍することで10年分の利益で計算します。

本質的な株価より今の株価が安ければ「割安株」、高ければ「割高株」といったように、お買い得な株を見つける1つの指標に使うことが可能です。

割安株を見つけることができれば、次は実際に株を購入してみましょう。

株を買ってみる

次は、一番緊張する場面であり、一番楽しみな場面でもある「実際に株を売買する方法」をご説明します。ここでは、取引ツールの中でも特に評価の高い「岡三ネットトレーダー プレミアム」の画面を元にご紹介します。

「岡三ネットトレーダー プレミアム」を起動後、ヘッダーメニューから取引ボタン画像をクリックし、日本株注文ボタン画像をクリックすると、以下の注文画面が表示されます。

取引ツールの注文画面の画像

岡三オンライン証券(出典)https://www.okasan-online.co.jp/ont/manual/ontp/all.pdf

購入する際は現物買いボタン画像 を、売却する際は現物売りボタン画像 をクリックしてから以下の手順を踏んでください。

  1. まず、売買したい銘柄、市場を入力します。
  2. 株数を入力します。数量ボタン画像 をクリックすると、マウスのみで株数を指定できます。
  3. 単価を入力します。金額ボタン画像 をクリックすると、マウスのみで単価を指定できます。さらに、単価を指定する「指値」、値段を指定せず売買の成立を優先する「成り行き」を選択します。
  4. 発注の期間を指定します。
  5. 一般預かり/特定預かりを選択します。これは、証券会社の登録時に特定口座を開設していなければ「一般預かり」、開設していれば「特定預かり」を選択します。
  6. 取引パスワードを入力します。[保存]にチェックを入れることで、次回以降の入力を省略できます。
  7. 最後に注文ボタンをクリックします。[確認省略]にチェックを入れることで、確認画面の表示を省略できます。

上記⑦で[確認省略]にチェックを入れていない場合、以下の注文確認画面が表示されます。

注文確認画面の画像
  1. 注文内容(取引、銘柄、株数、単位、期間、預り区分)が表示されます。
  2. 約定代金(取引金額)、手数料、消費税、受渡金額が表示されます。
    取引内容に間違いがなければ、注文ボタンをクリックし、取引終了です。

取引ツールは一見難しそうに見えますが、使ってみれば案外シンプルなので、慣れてしまえば初心者の方でも簡単に取引できるはずです。また、スマートフォンで使える取引ツールもあり、取引時間の限られる個人投資家にとっては強力な武器となります。

スマホは株式投資の武器になる

サラリーマンや学生の方は、日中家にいることが少なく、取引できる時間も限られてしまいますよね。そこで役立つのが、スマホ対応の取引ツールです。

いつも持ち歩くスマホで取引できれば、移動時間や昼休みにもトレードすることができ、取引時間の大幅な増加につながります。取引できる時間が増えれば、もちろん掴めるチャンスも増えるので、株式投資において非常に強力な武器となります。

また、その手軽さから情報収集においても優れており、四季報や日経新聞ををいつでも手元で閲覧できるので、証券会社の無料サービスとの相性は抜群です。

掴めるはずのチャンスを逃さないためにも、スマホは是非活用したいところです

まとめ

以上、株を始める前の予備知識から実際に始めるまでの手順をご紹介しました。株式投資は、「始める方法」は簡単ですが、やはり始めるまでの心の準備や具体的なイメージが湧くまでが難しいと思います。

ほぼ確実に失敗は経験すると言っても過言ではないので、失敗しないための予備知識ではなく、失敗をカバーできる予備知識を身に着けることが一番大切なのではないでしょうか。