キャピタルゲインとは?メリットや課税についてわかりやすく解説

キャピタルゲイン

保有している資産の売却額と取得額の差益を「キャピタルゲイン」と呼びます。このキャピタルゲインは、株式やFXに加え、最近流行している仮想通貨など、様々な投資・資産運用の場面で使われる言葉です。

普通預金の年利が0.001%の銀行が多い今、「無いに等しい金利で資産を眠らせておくのはもったいない」と思いませんか?100万円預けて10円の利子ではなく、資産をフル活用するために、効率的な運用方法を探している方がほとんどだと思います。

今回は、資産運用には欠かせないキャピタルゲインのメリット・デメリット、そして税金についてご説明します。

目次非表示

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインとは、株式や不動産など保有している資産を売却することで得られる利益のことです。このキャピタルゲインは、資産を購入した時より価値が上がったときに売却して、その差額を利益とすることから、売却益・値上がり益とも呼ばれています。

また反対に、資産を売却したことで損失が発生してしまった場合のことを「キャピタルロス」といいます。

キャピタルゲインが資産価値の変動を利用して売却益を得る一方で、資産を保有し続けることで利益を得るインカムゲインも存在します。

インカムゲインとは

インカムゲインとは、資産を保有しているだけで得らえる利益のことです。例えば、株式投資であれば株主に支払われる配当金、不動産投資であれば家賃収入などがこのインカムゲインにあたります。

もう少し具体的に株式投資を例にすると、業績が好調な企業の株を長く持っていれば、その企業の利益に応じた報酬(配当金)をもらうことができます。これがインカムゲインです。

のインカムゲインは、短期間でも大きな利益が狙えるキャピタルゲインと違い、損失のリスクを低くした上で安定した利益を狙えることから、どちらかというと、堅実な運用目的の投資家に好まれる方法といえます。

インカムゲインについて詳しく知りたい方は、「インカムゲイン」をご覧ください。

「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」、この二つの投資方法について、どちらが自分に合っているのか?その特徴や違いを知りたいという方も多いのではないでしょうか?具体的にどのように違うのか、そのメリットとデメリットを比較してご紹介します。

キャピタルゲインとインカムゲインの違い

キャピタルゲインとインカムゲインの大きな違いは、リスクとリターンです。

キャピタルゲインイメージ画像

キャピタルゲインは、資産価値が上がれば短期間で大きな利益が得られる可能性もありますが、逆に価値が下がれば損失が出る場合もあるので、ハイリスクハイリターンな投資法といえます。

インカムゲインイメージ画像

一方、インカムゲインは資産を保有している間は安定して利益を得ることができ、価値の上下があまり影響しなことからリスクが少ない投資法です。しかし、その利益は小さく収まってしまうことから、ローリスクローリターンな投資法といえます。

大きな利益が期待できる一方リスクもあるキャピタルゲイン、小さいながらも安定して利益が得られるインカムゲイン。資産を活用する目的によって、どちらを選ぶかは変わってくると思います。次は、多くの投資家が目的としているキャピタルゲインに重点を置いてメリット・デメリットをご紹介します。

キャピタルゲインの2つのメリット

「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」、それぞれに長所と短所があるものの、投資家の多くはキャピタルゲインを得るための資産運用を真っ先に考えます。

なぜ、キャピタルゲインを目的とした資産運用が注目されるのでしょう?今回は株式投資を例にして、キャピタルゲイン最大の魅力ともいえる2つのメリットをご紹介します。

大きな利益が期待できる

キャピタルゲインの最も大きな魅力は、何といってもその大きな利益でしょう。例えば、人気スマホアプリ「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を手掛けるガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)。

空前のパズドラブームの勢いに乗って、ガンホーの株価は瞬く間に値を上げたことで、多くの投資家が膨大なキャピタルゲインを得ることに成功しました。

ガンホー急騰例チャート画像

上記の画像がガンホーの株価チャートです。当時、約10円台を推移していた株価は、パズドラブームによって1年足らずで1,300円台まで値上がりを見せたのです。

もし、株価10円台のガンホー株に100万円の投資をして、高値の1,300円で売り抜けることができていたなら、1億3,000万円もの売却益を手にすることができていたことになります。

ここまで大きな急騰は非常に稀な例ですが、キャピタルゲインはこのような莫大な利益も夢ではありません。多くの投資家がキャピタルゲインを目的に投資をする理由には、このように株価の値動きに合わせて大きな利益を狙うチャンスが多くあるからだといえます。

短期間で利益が得られる

もう一つのメリットは、短い運用期間でも利益を得られることです。株の価値は常に上がったり下がったりしているので、株価が底をつけたタイミングで買い入れることができれば、たとえその直後であったとしても、十分な値上がり益を狙うことが可能なのです。

極論ですが、購入した株が5分後に大きく値を上げた場合、そこで売ってしまえばたった数分間でもキャピタルゲインを得ることができます。また株式投資の世界では、一日の最大値幅(ストップ高)まで株価を急騰させ、それが連日続くということも珍しくはありません。

こうした成長株をいち早く見つけることができれば、たとえ少ない投資資金だったとしても、短期間で資産を大きく増やすことも可能となるのです。少額資金でも短期間で大きな利益を狙えるということも、キャピタルゲインの大きなメリットといえるでしょう。

キャピタルゲインの2つのデメリット

大きな利益を狙えるということは、反対に大きな損失を出すリスクも十分含んでいるのが投資というもの。キャピタルゲインを狙った投資においても例外ではありません。

こうしたリスクをできるだけ軽くして、大切な資金を大きく減らさないための対策を準備するためにも、キャピタルゲインの2つのデメリットをご紹介します。

安定して利益を出すのが難しい

一つ目のデメリットは、イメージ通りの利益を安定して出し続けるのが難しい。ということです。

キャピタルゲインは、短期間でも大きな利益を狙える反面、思っていた期間では値上がりしなかったり、思っていたよりも利益が小さかったりなど、思い通りの結果が得られないことも少なくはありません。

多くの場合は、短期間の利益だけを見るのではなく、「勝ち」と「負け」を繰り返しながらでもトータルではプラスの収支となるように、資金効率のいい投資先に資金を移動させたり、損失をできるだけ小さく収めるようするなど、工夫をしながら運用します。

特に、値上がりする見込みが無くなった場合には、損をしてでも売却する「損切り」という選択をする必要もあり、毎回利益を得られるというわけではないのです。

特にこの「損切り」は、投資に失敗しないための重要な選択なので損失を最小限に抑えるには?で後ほど詳しくご紹介します。

このように、キャピタルゲインは利益の大きさも期間も安定しておらず、予測が立てづらい不安定な利益だということに注意しておくことが大切です。

結果的に損をする可能性も高い

大きな利益が魅力的なキャピタルゲインですが、同じ大きさの損失も存在するということを忘れてはいけません。

せっかく利益を積み重ねて資産を増やしても、それ以上の損失を出してしまうと全てが無駄になってしまいます。また、自分の資金以上の額を取引で扱える「信用取引」などを利用した場合、自分の資産以上の損失になる可能性もあります。

しかし、全ての取引で利益を出すのは、投資のプロでも無理なことです。最も重要なのは、損失を出さないことではなく、損失を最小限に抑えて利益よりも小さくすることです。

損失を最小限に抑えるには?

投資で失敗する最大の要因は「損切りが徹底できていないこと」だと言われています。損切りとは、それ以上損失を増やさないために資産の価値が下がった状態で売却することです。

損をすると分かっていて売却するのは、非常に勇気のいる行動だと思います。しかし、損切りを徹底しないと更に大きな損失を抱えることになり、他の投資先に回す資金を拘束されることになります。本来得られるはずだったキャピタルゲインも、その拘束された資金のせいで小さくなったり、最悪の場合、取り逃してしまうこともあり得ます。

人間には「損失回避」という性質があり、本能的に損失を避けるようにできているそうです。損失が出ているにも関わらず「もしかしたら値が戻るかも」、「売らなければ損失は確定しない」という気持ちで保有し続けてしまい、最終的に大きな損失が出てしまうのです。

うまく損切りをするための一般的なルールは、「購入額から10%値下がったら」や「損失額が投資に使う資金の2%になったら」と言われています。このようにあらかじめ損切りのラインを決めることで損失を最小限に抑えるだけでなく、他の投資先への資金を確保することができます

また、もし損失が出てしまった場合でも、「確定申告」という方法で税金を減らしたり、無くすこともできます。損失をできるだけ小さく抑えるために、キャピタルゲインにかかる税金についても詳しく知っておきましょう。

キャピタルゲインにかかる税金

キャピタルゲインも収入である以上、もちろん税金を納める必要があります。しかし、給与とは異なる収入であるキャピタルゲインにおいて、税金のルールはどうなっているのでしょうか?

株式投資やFX取引をはじめ、不動産投資や仮想通貨の取引など、さまざまな資産運用にかかるキャピタルゲインの税金をまとめてご紹介します。このキャピタルゲインの税金については、知っているのと知らないのでは将来的な収支結果が大きく変わります。

今回はじめてキャピタルゲインの魅力に触れるという方は、税金に関する知識も蓄えておくようにしましょう。

キャピタルゲイン課税とは?

キャピタルゲイン課税とは、株式や不動産などを売却(譲渡)することで得た利益に対して課せられる税金のことで、別名で「譲渡益課税」とも呼ばれています。

株式投資を例にすると、株を売却したことでキャピタルゲインが発生した場合、原則として確定申告によって税金を納める必要があります。ただし、証券会社が代わりに納税してくれる「特定口座(源泉徴収あり)」を利用していた場合は、確定申告の手間は掛かりません。

そのほか、一年間の収支結果が仮にマイナスだった場合、キャピタルゲインの税金は発生しないため、確定申告をする必要もありません。

確定申告が必要になる場合
  • 給与収入が2,000万円を超える人
  • 給与所得以外に副収入があり、その所得だけで20万円を超える人
  • 2か所以上の会社から一定額の給与を得ている人
  • 同族会社の役員やその親族で、会社から支払われる地代、貸付金の利子等による所得が発生する人
  • 個人事業主の使用人などで源泉徴収が行われていない人
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに退職金を受け取り、税率20%の源泉徴収された人で、源泉徴収税額が正規の税額よりも少ない人
  • 被災者において、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や税金の還付を受けた人

出典:http://www.nta.go.jp/index.htm

また、近年流行している仮想通貨にも課税され、それぞれの資産によって税率や税金の種類が違うので注意が必要です。

キャピタルゲインの税金まとめ

「株式投資」や「FX取引」、「不動産投資」や「仮想通貨取引」など、さまざまな資産の運用方法がありますが、例外なくキャピタルゲインが発生すれば税金を納める必要があります。しかし、資産運用の方法によっては税金の計算方法や対象が大きく違ってきます。

それぞれの資産において、どれくらいの税金がかかるのか簡単にまとめてみました。以下は、2013年(平成25年)1月1日からの25年間、税額に2.1%を上乗する復興特別税を含みます。

株式・FX 15.315%(所得税)+5%(住民税)=20.315%が課税されます。
不動産 ・課税長期譲渡所得(所有期間が5年を超える場合)
15.315%(所得税)+5%(住民税)=20.315%が課税されます。
・課税短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)
30.63%(所得税)+9%(住民税)=39.63%が課税されます。

仮想通貨

仮想通貨での利益は「雑所得」に分類されるので、給与所得などと合算した総所得金額に応じて「総合課税」が適用され、住民税10%も課税されます。

総所得金額 税率 控除額
195万円以下 5.105% 0円
195~330万円 10.21% 97,500円
330~695万円 20.42% 427,500円
695~900万円 23.483% 636,000円
900~1,800万円 33.693% 1,536,000円
1,800~4,000万円 40.84% 2,796,000円
4,000万円以上 45.945% 4,796,000円

例)総所得金額(仮想通貨での利益と給与所得の合計)が500万円の場合
500万円(総所得金額)× 20.42%(総合課税)- 427,500円(控除額)= 593,500円
500万円(総所得金額)× 10%(住民税)= 500,000円
合計1,072,500円

このように、それぞれの所得額によって税金は違いますが、中でも雑所得に分類される仮想通貨、所有期間で税金が変わる不動産には注意が必要です。

キャピタルゲイン課税を軽くする節税方法

前述したようにキャピタルゲインには税金がかかります。しかし、確定申告が必要なのは何も利益を得たときだけではありません。損失が出た場合、確定申告をすることによって税金を減らすことが可能となります。

税金を減らすことは、それだけ利益を増やすことと同じ意味を持つので、あなたの投資での利益を守るためにも是非活用していただきたい方法です。

ここでは、キャピタルゲイン課税を軽くする「損益通算」「繰越控除」と2つの節税方法をご紹介します。これらの方法は、株式投資・FX・不動産投資などの資産投資に対して使うことができますが、仮想通貨でのキャピタルゲインには使えないのでご注意ください

損益通算

損益通算とは、株式取引での利益と損失を相殺することで、税金の払い過ぎを防ぐ方法です。

・キャピタルロス+キャピタルゲイン

まず、キャピタルゲインとキャピタルロスのどちらもが存在するとき。これは、口座を2つ以上持っている時に起こりうることです。口座Aで50万円の利益、口座Bで50万円の損失が出た場合、本来は50万円に対して税金がかかります。しかし、損益通算を行ってこれらを相殺することで、実質の利益は0円となるので税金はかかりません

損益通算イメージ画像1

・キャピタルロス+インカムゲイン

また、インカムゲインで損失を相殺することも可能です。配当金でのインカムゲインが30万円の年に20万円のキャピタルロスが出たとします。この場合、本来は配当所得の30万円に税金がかかりますが、20万円の損失で相殺することで、10万円の利益に対しての税金で済むようになります。

損益通算イメージ画像2

本来:30万円×20.315%=60,945円
相殺した場合:10万円×20.315%=20,315円
となり、払いすぎた税金40,630円が返ってきます

繰越控除

損益通算を行ってもなお損失が残る場合、繰越控除を行うことで3年間その損失を繰り越すことができます。

繰越控除画像

上図のように、3年間その損失を保有するという形で繰り越すことで利益が差し引かれ、税金を無くすことが可能です。

税金を減らす事=利益を増やす事。これを思えばいかに節税が大切か分かると思います。面倒くさいから少し多めの税金を払ってもいいとは思わず、しっかり節税して利益を増やしましょう。

仮想通貨の税金

ビットコインなど仮想通貨での利益は、株式投資のように損益通算・繰越控除ができません。これらの節税方法が使えない分、特に税金に対して敏感になる必要があり、課税対象となるタイミングを知っておくことが重要となります。

まずは、仮想通貨が課税の対象となるタイミングはどういった時なのか、3つのパターンをご紹介します。

仮想通貨を売却して利益を得る

仮想通貨を円やドルに換えた場合、購入時の価格と売却時の差額が利益となり課税の対象となります。

例えば、ビットコインが1枚10万円の時に3枚買って、その後価値が3倍(1枚30万円)になった時に2枚売ると、
60万円(売却額)- 10万円(1枚の取得額)× 2枚(売却枚数)= 40万円
となり、この40万円が利益として課税対象になります。

仮想通貨同士をトレードして利益を得る

仮想通貨同士をトレードして利益が出た場合も課税の対象です。 例えば、ビットコインが1枚10万円の時に3枚買って、その後価値が3倍(1枚30万円)になったとします。そのタイミングで1枚5万円の他の仮想通貨を12枚買うためにビットコインを2枚使ったとすると、
60万円(購入額)- 10万円(1枚の取得額)× 2枚(売却枚数)= 40万円
となり、40万円が利益とみなされ課税されます。

しかし、購入後にその仮想通貨の価値が1枚2万円に下がり、全て売却(売却額24万円)した場合、
24万円(売却額)- 5万円(1枚の取得額)× 12枚(売却枚数)= -36万円
となるので、同時期であれば先ほどの利益と相殺され、課税対象は4万円となります。

仮想通貨対応の店で買い物をする

仮想通貨の購入後に価値が上がった場合、仮想通貨を使って商品を買っても課税されます。例えば、先ほどと同じく、ビットコインが1枚10万円の時に3枚買って、その後価値が3倍(1枚30万円)になったとします。そのタイミングでビットコインを使って30万円の商品を買ったとすると、
30万円(購入額)- 10万円(1枚の取得額)× 1枚(売却枚数)= 20万円
となります。

仮想通貨には損益通算や繰越控除が無い上に、コイン同士の交換や商品の購入など非常に複雑になっているので、税金の払い忘れによる脱税が起こらないよう特に注意が必要です。

このように、キャピタルゲインにも課税はされるものの、知っている人のみ得する節税方法や、課税対象となるタイミングを把握することで税金を減らすことが可能です。税金を減らすことで投資に当てる資金も増え、資産の拡大に大きな影響を与えると言えるでしょう。

まとめ

リスクはあるものの、短期間で大きな利益が期待できるキャピタルゲイン。メリットは言うまでもなく大きなものですが、デメリットや税金にも目を向けることで、より効率的な資産運用が目指せるのではないでしょうか。

    • 株で勝率8割を目指す!『トレンドMAP投資法』講座

      キャプチャー画像
    • プロ投資家の投資手法を無料で公開!!

      【大魔神】関口忠之の「トレンドマップ投資法」を監修

      株歴35年!!相場の最前線で活躍する"大魔神"こと『関口忠之』が提唱する投資法、【トレンドマップ投資法】を監修。
      株取引を始めたばかりの初心者から、収益性の高い取引テクニックを求める経験者まで実践できる、勝率8割を目指す具体的な売買手法を完全無料で公開します。